From the Season 2 guidebook of "K-On!!" Here, director Naoko Yamada and character designer Yukiko Horiguchi give comments on each character.

Yui Hirasawa

Naoko Yamada

第2期が始まる時に、「唯がもう一回入学してくるぐらいの気持ちでいきましょう」っていう話をしてたんです。でも第1期の初めの唯と第2期になってからの唯は、やっぱりキャラクターが濃くなってきていて、もう“唯"なんですよ。自分たちの心の中では少女を描くつもりだったので、その気持ちをもう少し思い出しつつ、でも第2期では高校3年生なのでそれなりに成長しているところも描いています。例えば1年生の時は制服がブカブカだったんですけど、3年生になるとそれなりにしっくり着こなしていたりとか。ただその中でも少女性を大事にしたかったので、とても大切にして描きました。

Yukiko Horiguchi

唯はポーズや表情に特有の柔らかさがあるので、そこを外さないようかなり気を遣いました。第2期は特に「唯はブレないようにしたい」という気持ちが強かったので、彼女のカットはしっかりめにチェックさせてもらいました。唯のポイントは猫背気味な背中とふんわり広がった髪、そして内股です!しゃきっとしすぎないように、だからといってだらしなく見えすぎないように、とにかく絶妙な所を常に狙っていきました。よく唯に使われる表現が、「手に握った飴がべたべたに溶けていそうな子」です(笑)。

Mio Akiyama

Naoko Yamada

梓が出てきたおかげで、彼女に色々安心して託してますよね。ツッコミ役だったけど、ツッコまれ役みたいな感じになってて。味わい深いキャラになってます。真面目なんですよこの子、A型だし。この生真面目な部分が可愛くって、そっちを伸ばす感じになっちゃいました。でも、りっちゃんの前では亭主関白(笑)。それと第1期と比べると澪もちゃんと3年生になっていて、色々なことに頑張れるようになりました。ファンクラブのお茶会も、第1期だったらたぶん逃げちゃってただろうし、詩を書いてくることもなかったでしょうから。詩のセンスについてはファンクラブの子たちもちょっとビックリしてましたね(笑)。

Yukiko Horiguchi

澪はとにかくあざとくなりすぎないように気をつけました。男の子だけではなく、女の子からも好感を持ちやすいキャラクターにしたいな、というのが監督との狙いです。前に出る美人というより、すっと後ろに立っている美人というか。髪の毛は細くてまっすぐなので、頭の形にそってぺったり気味に流れているのがポイントです。リアルに居たら、私は一番澪が近づきやすいかもしれません。よく表現に出すのが「意外に水泳の息継ぎがダイナミックだったりする子」です(笑)。

Ritsu Tainaka

Naoko Yamada

元気っ子なので、第2期が始まるに当たっては、ナーバスな部分や乙女チックな部分はなるべく出し惜しみしなきゃなと思ってました。第1期の元気で足を開いて座っちゃうような、サバッとしてて一番友達になりたいって思うようなりっちゃんを、今一度思い出そうとしてたんです。りっちゃんって、みんなのことを物思い気に見てる描写が増えがちなんですよね。でも「オラー、ついてこい!私が部長だー!!」みたいなところも魅力なので、なるべく楽しんでるりっちゃんを描くようにしていました。その一方で、第2期ではあふれ出るべっぴん度が隠しきれなくなったり。でもべっぴんだから仕方ないですね(笑)。私の中のりっちゃんのイメージは第1期の最初から、ピンクのチューリップ。女の子なんです、りっちゃんは。

Yukiko Horiguchi

最初に監督に言われたのが、おでこを出した髪形がヘルメットみたいにならないように気をつけてくださいということでした。個人的に、律は一番色気のある子だと思っているので、男の子っぼくなりすぎないように意識しました。あくまで女の子であることが前提な、がさつさというか。お姉ちゃんというのが個人的に好感度が高いです。けいおん部の中でもひそかにお姉ちゃん的存在だと思います。
律は「わざとらしくなく気の遣える子」です。意外に普通です(笑)。そのあたりはちょっと監督に似ているかも?

Tsumugi Kotobuki

Naoko Yamada

第2期のムギは唯の化身かと思ってました。一番唯のことを吸収しちゃった感じ(笑)。梓が「唯先輩、私のそばにいてください」みたいなことを言ってましたけど、今回、一番手綱を握っておかなければいけないのは紬じゃないかな。色々なことに興味津々で無邪気な、旦那さんにすごく愛されてる奥さんってイメージがあります。ちょっとフリフリのエプロンが似合いそうな(笑)。あとは、育ちがよくて興味を持つことを恥じないというか、隠さないですよね。「わからないです、教えてください」っていうのを素直に言える子だと思います。

Yukiko Horiguchi

ムギは設定を描いた時点から一番変化があった子だと思います。設定を見てもらうとわかるのですが、あまり表情を大きく崩したりしていないんですね。私の中でムギの性格(アニメとしての)が完全に固まったのは第1期の1話のコンテをみた後です。なるほど!と思いました。唯も今設定を見るとかなり頭よさそうです(笑)。ムギはとにかくどんなことにも楽しさを見つけられある子なので、表情が大人しくなりすぎないように気をつけました。彼女を説明する時によく表現するのが、「夕飯のエビフライを分けてくれるのではなく、むしろこちらが分けてあげたくなるような子」。つまり、一見お姉さんタイプに見えますが実は妹タイプという.....。

Azusa Nakano

Naoko Yamada

軽音部の空気が居心地良くなったせいで、表情が以前より柔らかくなっています。第1期では澪やムギと一緒にいることが多く、唯や律とはあまり組まなかったんですが、その壁を取っ払うために、第2期の1話では唯や律とチームを組んで新入生勧誘に行ってもらいました。あと下級生同士のシーンが増えたことで、普段の梓を描くことができたと思います。憂や純に見せる、あのちちょっと低めのテンションが梓のリアルなテンションで、軽音部で大きな声を出している梓は、先輩たちが引き出したものだと思ってます。先輩たちといるところを、梓のお母さんが見たらビックリするかも(笑)。ちなみに梓のツインテールって、アニメっぽく重力を無視したのじゃなくて、しなっとなってるんですが、私はあそこに梓の子供っぽさと少女性が潜んでいると思ってます。

Yukiko Horiguchi

唯やムギもそうなんですが、梓のキャラを人に説明するのは結構難しかったです。ツンデレにされやすいキャラなので、唯と絡むにあたっての梓の表情などには気を配りました。梓は基本的には唯を肯定的に受け入れているんです。母親みたいな一面を持っていて、そこがすごく好きです。デザイン的な話をしますと、ポイントは目です。瞳が他のキャラよりも大きいので、なんとも言えないミステリアスな雰囲気をかもしだしていると思います。あと、重力に逆らわないツインテールでしょうか。梓を表現するならば、「後ろに立っていてくれるだけで、なんだか安心できる子」です。

Sawako Yamanaka

Naoko Yamada

第1期では暴走してみんながひくことも珍しくなかったさわ子ですが、第2期になってキャラクターというより女性として扱うようになったので、大人っぽくなりました。もともと唯たちとの比較で体型を大人っぽく描いてはいたんですが、第2期ではそれがより強く出ているかもしれないですね。それに担任になったので先生として描くことが多くなり、表情を崩すことも少なくなりました。まあ、軽音部の部室に行くと途端に先生というよりも軽音部のOGっぽくなるんですが(笑)。

Yukiko Horiguchi

さわ子先生は美人設定なのですが、前髪と眼鏡の組み合わせが素朴に見えてしまって少し苦労した覚えがあります。ポイントはピンと愛らしく立った睫毛です。あと頬にかかるシャギもポイントです。さわ子先生は崩しやすいキャラなだけに、律と同じくがさつになり過ぎないように気をつけました。おちゃめで可愛い女性です。さわ子は「唯たちと同じ位置にいるようでいて、きっちり歳を重ねてきている大人」です。

Nodoka Manabe

Naoko Yamada

和は他人に対する厳しい部分が少なくなって、柔らかくなったかな。和はきっちりしてて人に厳しいタイプなので、実は唯以外の人には厳しいんです。でも真面目できっちりしてる人って、端から見たら一周回ってちょっと天然ぽいところってありません?彼女なりの理論みたいなのがちょっとズレてて、それが可愛いみたいな。14話で唯のケーキのイチゴを取ってしまうところなんて、その最たるものだと思います。

Yukiko Horiguchi

一見冷たい子に見えるけれど、実は人を拒絶しない懐の広い子です。ポイントはちょっとつった目と前髪のサイドが少し輪郭に入り込んでいるところです。色指定さんのごひいきにより、色白美人さんになっております。個人的に和と唯のコンビがものすごく好きです。言葉は要らない感じが良いです。表現するならば「すごく分かりにくい天然さん」です。この子だからこそ、唯と一緒にいられるんだなという感じですね。

Ui Hirasawa

Naoko Yamada

優しいし、怒らないし、ずっと好きでいてくれるということで、憂は梓と並んで社内での男性人気が高いキャラクターです。とても安定しているので、第1期から特に変化は有りませんでした。あまりにも安定し過ぎていたので、実は色んな可能性が彼女に残されてるんじゃないかと興味が湧いてきたくらいです。なので、機会があれば憂で1本作ってみたかったですね。1人でいる時はどんな感じなんだろうか見てみたいです。

Yukiko Horiguchi

憂のキャラは大きく外すことがなかったのでほとんど心配はいらなかったです。とにかく素朴に、素朴に。あとは、彼女は体系が特徴的だと思います。彼女の包容力に比例するするかのように胸もお尻も大きめです。とにかくふわふわボディです。彼女の水着姿は社内でも好評でした(笑)。よく表現に使うのが、「例えばブルマを履くと、やたらと生っぽくなる子」です。体型の話ばかりですみません。

Jun Suzuki

Naoko Yamada

一番現実にいそうな普通の子。りっちゃんとはまた違ったマイペースさがあって、りっちゃんは色々考えてるけど、純ちゃんは本能でやってる感じ。ミーハーで好き嫌いははっきりしてると思うんですが、許容範囲は広そう。22話で梓がチョコレートを痩せなかった時も、彼女なりのやり方で梓の背中を押してあげていましたね。確か年の離れた兄がいて、甘え気質みたいな感じらしいです。純のお兄さん、見てみたいですよね。

Yukiko Horiguchi

純ちゃん。彼女はくせっ毛なので、両サイドに縛ったボリュームのある髪の毛がポイントです。あと、少し憂と被りそうだったので、アニメにするにあたって彼女はつり目にしてみました。澪もつり目ですが、彼女よりも切れ長な感じでしょうか。純ちゃんは律とはまた違った意味で気の遣える子です。22話で彼女の株がぐんと上がった方も多いんじゃないでしょうか?(私のことですが)彼女は「一緒にいてほんとうに楽な子」です。変な気遣いはいりません。

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Pub: 18 Oct 2023 07:09 UTC
Edit: 18 Oct 2023 07:18 UTC
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